2月, 2013年

末期の水について

臨終を告げられた後、そこに集まっている近親者で、
「末期の水」を取ります。

順番は血縁の濃い順です。
末期の水とは何かと言いますと、死者が生き返ってほしいと願うきもち、
そしてあの世に行っても渇きに苦しむことのないように、と願う気持ちを込めた
風習です。

死に水とも呼ばれます。

もともとは、息を引き取る間際にしていましたが、
今は臨終後に行われます。

この「末期の水」は本来は仏式の儀式です。
現在は宗教を問わず、行うようになっています。
(カトリックは除きます)

割りばしの先に脱脂綿とガーゼを白い糸でしばりつけたもの、
もしくは新しい筆を用い、

茶碗の水に浸して軽く唇を湿らせます。

病院の場合には看護師さんが湿らせた脱脂綿を用意してくれます。

ですが、病院で行わず、自宅で改めて行うことも多いです。

亡くなられた時にすること

亡くなられた時にすることをお話します。

まずは、死亡診断書を受けとります。
詳しくはこちらの記事へ⇒

お葬式をする際に必要になるため、
菩提寺や宗派の確認をしましょう。

すぐにわからないときには、親族に聞いて、
先祖代々のお墓がある菩提寺があるかどうか
その宗派はどこか、を確認します。

病院で亡くなられた場合には、ご遺体はいったん連暗室に安置されます。
そこからはご遺体を引き取らなくてはなりません。

自宅に運ぶのか、それとも式場に直接運ぶのかを
決めて、搬送の依頼をします。

葬儀社が決まっている場合には、連絡をし、
寝台車の手配をします。

もし決まっていない場合には病院に出入りしている葬儀社に
紹介してもらうとよいでしょう。

病院への支払いは、遺体を搬送するとき、
もしくは翌日にすることが多いです。

お世話になった医師や看護師さんへお礼をしたい場合には
日を改めて出向くようにしましょう。

死亡診断書の受け取りについて

人がなくなった時には死亡診断書の提出の義務があります。
死亡診断書は左右にページがあり、
右側が「死亡診断書」左側が「死亡届」となっています。

もし、病院で亡くなられた場合には、臨終の際に立ち会い、
死亡の確認をした医師によって死亡診断書が書かれます。
その際、署名、押印もその医師が行います。

死亡診断書用紙は、病院や医師が用意していますが、
市区町村役所や葬儀社で入手することも可能です。

ただ、死亡の原因によっては、警察医、監察医による検死が必要となり、
その場合は「死体検案書」を交付してもらうことになります。
その用紙は、検死官が用意することになります。

死亡診断書、死体検案書は葬儀後に必要です。
手続きの際に困らないよう、
その前にコピーを取って大切に保管しておくことをおすすめします。

危篤を知らせる方法 電報にて

危篤を知らせる場合は、電話が一番早くて確実です。
けれどどうしても、電話での連絡が取れない場合は、
電報、ファックス、E-メールを使いましょう。

その際は、用件を的確に伝えるように、
以下のことをまとめてから、発信しましょう。

・危篤となっている人の名前
 はっきりと。

・危篤となっている人がいる場所
 電話番号
 病院ならば、病院名、科名、病室の番号
 そこへ行くための交通機関
 道筋

・危篤となっている方の現在の症状

そして、最後に「一目あっていただけませんか」という一言を
そえるとよいです。

最後には差出人の名前を書きますが、
その際は、フルネームを書くのがマナーです。

電報はNTTの「電報サービスセンター」115番
または、インターネットのD-MAIL を利用しましょう。

緊急定型文が、NTTで用意されています。
それを利用する場合、は、午前8時~午後10時までに申し込めば、
その日のうちに配達してくれます。

危篤を知らせる方法 電話にて

危篤を知らせる方法には、
電話や電報の利用があります。

危篤はできるだけ速やかに、そして確実に知らせなければならないため、
電話の利用を一番に考えましょう。

たとえ深夜や早朝であったとしても、相手が目上の方の場合でも、
緊急のことですから、
電話で連絡をしましょう。

相手に伝えるときには、手短に用件を話しましょう。

電話で話す内容は次の通りです。

・危篤となっている方の名前
・危篤となっている人のいる場所、
 住所、電話番号、病院名、病室の場所
 その場所までの交通機関、道筋
・病状
・いつごろ、来ていただきたいのか

○○が危篤です。一目あっていただけませんか?と
伝えるのが良いでしょう。

相手が電話に出ない場合には、
留守番電話に録音をしましょう。
その際、電話をかけた時間を必ず言い添えるようにします。

携帯電話の番号を知っている場合には、
そちらを使って連絡を取るとよいでしょう。

危篤を知らせる相手について 遺族側の心得

病院にて、医師から「危篤状態」と告げられたら、
最後の別れをする人たちに連絡を取らなければなりません。

基本的に、危篤を知らせる相手はこのような方々です。

・家族や近親者。
 両親、妻子、親しい親族、
 兄弟、姉妹、祖父母、孫
 配偶者の両親、兄弟、姉妹
 おじ、おば、甥、姪

もし、交流が途絶えているような肉親でも、最後に会える機会となります。
ですから、できるだけ会えるように連絡をしてみるとよいのではないでしょうか。


・本人の親しい、深い間柄の友人、知人


・勤務先や学校、関係団体などの公的な方々

どなたに知らせるばあいでも、本人が会いたいと願っている相手に、
お知らせすることがとても大切です。

死期が迫っていることを先に医師に告げられた時には、知らせる相手を
まとめておくとよいです。

病気で亡くされたお宅へのお悔やみ

現在は、闘病の末に亡くなる場合がとても多いです。
長い間の闘病、長期療養の末に亡くなる方もいらっしゃいますし、
入院期間が短い場合もあります

長い間、寝たきりでいた場合には、
家族は看病で疲れている可能性もあります。

そういう場合には、亡くなられたことを悲しく、また、残念に思う気持ちだけでなく、
ほっとして、そのような言葉を口にしたくなるかもしれません。

ですが、このような場合も、やはり、
弔問側が口にすべきではありません。

看病は大変でしたでしょうね。
というような、遺族を思いやる言葉をかけましょう。

お悔やみの言葉の例

心からお悔やみを申し上げます。
御尊父様にはご養生の甲斐なくご逝去なさったとのことで、
皆様の心中お察しいたします。

お年寄りを亡くしたお宅へのお悔やみ

お年寄りを亡くしたお宅への弔問の際の心構えです。

亡くなられたのがお年寄りの場合でも、
「大往生ですね。ご本人もまんぞくされているのではないでしょうか?」
などという言葉を口にすることは、とても失礼です。

こういうことは、遺族が話すことであり、
弔問客側が言うものではありません。

「もっと長生きしていただきたかったのに、とても残念です」
このような言葉を使うことが、礼儀です。

最近は高齢化が進んでいます。
配偶者がなくなり、ひとり残される方もいらっしゃいます。

そのような方の思いへの、配慮が大切です。

お悔やみの言葉の例

このたびはご愁傷様でした。
○○様にはもっと長生きをしていただきたかったのに、
残念です。
心からお悔やみ申し上げます。

お悔やみを述べる お子様を亡くしたお宅へのお悔やみ

お子様をなくされたお宅の悲しみは、計り知れません。
弔問をする際には、同じくらいの年の子供を連れていくことは、避けます。

そして、子供に関することを話すようなことも、
絶対に避けましょう。

遺族の悲しみを増やしてしまうことになりかねないためです。

ただ、亡くなったのがあなたのお子さんの同級生だった場合。
子供のお友達だった場合は、連れていくこともいいでしょう。

また、なくされたお子様が高校生以上であった場合、
子供たちが仲よくしていて、また、親も知らない方ではないような場合は、
子供本人だけ、一人で行かせてもよいでしょう。

中学生以下の場合は、あなたも一緒に行った方がいいと思います。

お悔やみの言葉の例)

○○ちゃんがなくなられたと聞きまして・・。
急いで、参りました。
こんなに悲しいことはありません。
心中お察し致します

遺族へのお悔やみについてのまとめ

遺族との親しさにより、どのような行動をとればいいのかが変わってきます。
以下にまとめますので参考にしていただければと思います。

◆故人と親しい友人、会社の部下、同僚の場合

お悔やみを述べた後「「何かお手伝いできることはありませんか?遠慮なくお申し付けください」
と申し出ましょう。

◆近所での親しい付き合いがあった場合

すぐに訪れて雑事を手伝ってあげるとよいでしょう。
また、相談に乗ってあげましょう。

親しければ親しいほど、
お悔やみの言葉が、ぎこちなくなってしまいがち。
言葉はなるべくすくな目に挨拶をしましょう。

◆遺族と初対面の時

自己紹介をしたあと、お悔やみを述べます。
控えめな態度が望ましいです。

◆お年寄りを亡くした遺族への弔問の場合

「長生きなさったのですからおめでたいですね」
「大往生でよかったですね」

などという言葉は決して使ってはいけません。
家族を亡くした悲しみに暮れる遺族への何の励ましにもならないためです。

◆子供を亡くした遺族への弔問の場合

同じ年頃の子供を連れての弔問は避けましょう。
遺族を悲しませてしまいます。

◆事故で無くした遺族への弔問の場合

なぜ、亡くなられたのか?
死因、事故の様子などを訪ねることはマナーに反します。

こちらから聞くようなことは避けましょう。

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