‘お葬式の基礎知識’

危篤を知らせる方法 電報にて

危篤を知らせる場合は、電話が一番早くて確実です。
けれどどうしても、電話での連絡が取れない場合は、
電報、ファックス、E-メールを使いましょう。

その際は、用件を的確に伝えるように、
以下のことをまとめてから、発信しましょう。

・危篤となっている人の名前
 はっきりと。

・危篤となっている人がいる場所
 電話番号
 病院ならば、病院名、科名、病室の番号
 そこへ行くための交通機関
 道筋

・危篤となっている方の現在の症状

そして、最後に「一目あっていただけませんか」という一言を
そえるとよいです。

最後には差出人の名前を書きますが、
その際は、フルネームを書くのがマナーです。

電報はNTTの「電報サービスセンター」115番
または、インターネットのD-MAIL を利用しましょう。

緊急定型文が、NTTで用意されています。
それを利用する場合、は、午前8時~午後10時までに申し込めば、
その日のうちに配達してくれます。

危篤を知らせる方法 電話にて

危篤を知らせる方法には、
電話や電報の利用があります。

危篤はできるだけ速やかに、そして確実に知らせなければならないため、
電話の利用を一番に考えましょう。

たとえ深夜や早朝であったとしても、相手が目上の方の場合でも、
緊急のことですから、
電話で連絡をしましょう。

相手に伝えるときには、手短に用件を話しましょう。

電話で話す内容は次の通りです。

・危篤となっている方の名前
・危篤となっている人のいる場所、
 住所、電話番号、病院名、病室の場所
 その場所までの交通機関、道筋
・病状
・いつごろ、来ていただきたいのか

○○が危篤です。一目あっていただけませんか?と
伝えるのが良いでしょう。

相手が電話に出ない場合には、
留守番電話に録音をしましょう。
その際、電話をかけた時間を必ず言い添えるようにします。

携帯電話の番号を知っている場合には、
そちらを使って連絡を取るとよいでしょう。

危篤を知らせる相手について 遺族側の心得

病院にて、医師から「危篤状態」と告げられたら、
最後の別れをする人たちに連絡を取らなければなりません。

基本的に、危篤を知らせる相手はこのような方々です。

・家族や近親者。
 両親、妻子、親しい親族、
 兄弟、姉妹、祖父母、孫
 配偶者の両親、兄弟、姉妹
 おじ、おば、甥、姪

もし、交流が途絶えているような肉親でも、最後に会える機会となります。
ですから、できるだけ会えるように連絡をしてみるとよいのではないでしょうか。


・本人の親しい、深い間柄の友人、知人


・勤務先や学校、関係団体などの公的な方々

どなたに知らせるばあいでも、本人が会いたいと願っている相手に、
お知らせすることがとても大切です。

死期が迫っていることを先に医師に告げられた時には、知らせる相手を
まとめておくとよいです。

病気で亡くされたお宅へのお悔やみ

現在は、闘病の末に亡くなる場合がとても多いです。
長い間の闘病、長期療養の末に亡くなる方もいらっしゃいますし、
入院期間が短い場合もあります

長い間、寝たきりでいた場合には、
家族は看病で疲れている可能性もあります。

そういう場合には、亡くなられたことを悲しく、また、残念に思う気持ちだけでなく、
ほっとして、そのような言葉を口にしたくなるかもしれません。

ですが、このような場合も、やはり、
弔問側が口にすべきではありません。

看病は大変でしたでしょうね。
というような、遺族を思いやる言葉をかけましょう。

お悔やみの言葉の例

心からお悔やみを申し上げます。
御尊父様にはご養生の甲斐なくご逝去なさったとのことで、
皆様の心中お察しいたします。

お年寄りを亡くしたお宅へのお悔やみ

お年寄りを亡くしたお宅への弔問の際の心構えです。

亡くなられたのがお年寄りの場合でも、
「大往生ですね。ご本人もまんぞくされているのではないでしょうか?」
などという言葉を口にすることは、とても失礼です。

こういうことは、遺族が話すことであり、
弔問客側が言うものではありません。

「もっと長生きしていただきたかったのに、とても残念です」
このような言葉を使うことが、礼儀です。

最近は高齢化が進んでいます。
配偶者がなくなり、ひとり残される方もいらっしゃいます。

そのような方の思いへの、配慮が大切です。

お悔やみの言葉の例

このたびはご愁傷様でした。
○○様にはもっと長生きをしていただきたかったのに、
残念です。
心からお悔やみ申し上げます。

お悔やみを述べる お子様を亡くしたお宅へのお悔やみ

お子様をなくされたお宅の悲しみは、計り知れません。
弔問をする際には、同じくらいの年の子供を連れていくことは、避けます。

そして、子供に関することを話すようなことも、
絶対に避けましょう。

遺族の悲しみを増やしてしまうことになりかねないためです。

ただ、亡くなったのがあなたのお子さんの同級生だった場合。
子供のお友達だった場合は、連れていくこともいいでしょう。

また、なくされたお子様が高校生以上であった場合、
子供たちが仲よくしていて、また、親も知らない方ではないような場合は、
子供本人だけ、一人で行かせてもよいでしょう。

中学生以下の場合は、あなたも一緒に行った方がいいと思います。

お悔やみの言葉の例)

○○ちゃんがなくなられたと聞きまして・・。
急いで、参りました。
こんなに悲しいことはありません。
心中お察し致します

遺族へのお悔やみについてのまとめ

遺族との親しさにより、どのような行動をとればいいのかが変わってきます。
以下にまとめますので参考にしていただければと思います。

◆故人と親しい友人、会社の部下、同僚の場合

お悔やみを述べた後「「何かお手伝いできることはありませんか?遠慮なくお申し付けください」
と申し出ましょう。

◆近所での親しい付き合いがあった場合

すぐに訪れて雑事を手伝ってあげるとよいでしょう。
また、相談に乗ってあげましょう。

親しければ親しいほど、
お悔やみの言葉が、ぎこちなくなってしまいがち。
言葉はなるべくすくな目に挨拶をしましょう。

◆遺族と初対面の時

自己紹介をしたあと、お悔やみを述べます。
控えめな態度が望ましいです。

◆お年寄りを亡くした遺族への弔問の場合

「長生きなさったのですからおめでたいですね」
「大往生でよかったですね」

などという言葉は決して使ってはいけません。
家族を亡くした悲しみに暮れる遺族への何の励ましにもならないためです。

◆子供を亡くした遺族への弔問の場合

同じ年頃の子供を連れての弔問は避けましょう。
遺族を悲しませてしまいます。

◆事故で無くした遺族への弔問の場合

なぜ、亡くなられたのか?
死因、事故の様子などを訪ねることはマナーに反します。

こちらから聞くようなことは避けましょう。

弔問のときに注意すること

弔問に訪れたときには、長居は出来るだけ避けましょう。
故人との対面が終わり、しばらくしてから、
喪主に挨拶をして引き取るようにしましょう。

なぜなら、遺族は家族がなくなった時のショック、
また、闘病の末に亡くなられた場合は、看病疲れもあり、

心と体の面でとても疲れている場合が多いのです。

ですから、弔問に訪れたときには、
遺族への配慮をして長居をしないようにするのがマナーです。

つい、思い出話を長々と続けてしまいたくなりますが、
それでは、悲しみを増やすことになりかねません。

親族など、手伝いをする場合以外は、早めに帰りましょう。

また、取り急ぎ弔問をした際には、
お香典、お供物は持参しないのが普通です。

受付の準備が済んでいない場合もありますし、
また、早々に香典を持って行くというのはまるで予期していたかのようにも見えます。
それでは、失礼に当たります。

ですから、お香典やお供物は、
あらためて通夜や葬儀の際に持参するようにしましょう。

故人と対面するとき

喪家に弔問に伺った際、遺族から、「ぜひひと目会ってやってください」などと言われた場合は、
「ありがとうございます。」とあいさつをして、故人と対面をさせていただきましょう。

故人との対面は自分から言い出すことは避けます。
すすめられたときに、させていただくのがマナーです。

遺族は突然のことで、故人の顔を見てもらいたくない・・・という
心境になっていることもあります。
ですから、遺族の気持ちに配慮しましょう。

ただ、どうしても対面したいという時には、
あなたと故人、そして遺族との関係の深さを考えてみて、
遺族に声を掛けてみることもできます。

対面の作法ですが、
まずは故人の枕元に近づき星座をします。

そして両手をついて一礼。
遺族が白布を取ってくれるのを待って、対面します。
両手は膝の上に置いたままでしばらく顔を見、

その後、座ったまま少し下がって、遺族に一礼、
退席します。

対面のときには話し掛けるよりは、
じっと無言のままの方がよいでしょう。

通夜の場は、自分ひとりだけではありません。
取り乱したり、遺体に触れたりするのは、いけません。

もし、気持ちの整理がついておらず、
遺体と対面したときに
取り乱したり、大声を上げたりしてしまいそうなときには、
遺族に失礼にならないようにお断りすることも考えましょう。

お通夜の前に弔問するときの心構え

近親者、特に親しい間柄の方がなくなった場合は、すぐに駆けつけます。
その際の服装は、平服なままで構いません。

喪家に着き、遺体が安置されている部屋に通されたら、
遺族に向かって、一礼して
「この度はご愁傷さまでございます」などのお悔やみの言葉を言いましょう。

訃報を受けた後すぐに駆けつけた場合、
まだ喪家が、取り込み中の場合もあります。
もし、そういうときには、喪主や遺族を呼び出さず、
玄関先に出てきた人に向かってお悔やみの言葉を短く簡潔に伝えましょう。

そして後日改めて、訪れるようにしましょう。

もし、駆けつけた後手伝いができるという時には、
遺族に申し出るようにします。
そしてそのまま喪家にとどまり、仕事を手伝います。

手伝いができない場合には、お悔やみの言葉を述べた後
お通夜のときにもう一度訪問するようにします。

服装については、さきほども話しましたように平服でいいです。
まだ、祭壇もできていない、遺族も喪服に着替えていない、という可能性もなります。
そのような時、弔問側が喪服ですとかえって失礼な場合もあります。

ただし、派手なアクセサリーなどは禁物です。
出来るだけ落ち着いた服装を心がけましょう。

もしも外出先で訃報を受けた場合、その服装が合わない場合には、
一度帰宅して、着替えてから出かけるようにするといいです。

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